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                    離乳食について

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤ちゃんが16週~20週くらいになると、ずいぶんとしっかりしてきて、まわりのものを注視したり、欲しいモノに手を伸ばしたりと、赤ちゃんの意思のはっきりした行動がでてきますね。

今まで母乳やミルクだけに対応してきた赤ちゃんの消化器官も、この頃から、他の食べ物に対しても充分対応していけるだけの、消化機能の成長を見せはじめます。ヨダレがたくさんではじめるのはその証しです。

 

離乳食っていつ頃から始めればいいでしょうか?子供の消化器官がある程度発達し、腸内細菌も少し増えてきて、他の食べ物に対する消化能力が上がり始めてくるのは生後6ヶ月前後ですので、その辺りは身体的目安となります。

以下のポイントが離乳食開始の合図です。でも決してあわてないこと。食物アレルギーなどを持っている子供の場合、離乳食の開始は8ヶ月以降、場合によって1歳前後からでも決して問題はありません。

 

1. 首の筋肉がしっかりして、ある程度の時間自分でしっかり首を起こしていられること

2. 腰の支えがしっかりしてきて、何かで支えたり、乳児用の椅子などで座っていることができる

3. おとなが食事をしてるのを興味深く見ていたり、口を開けたり、モグモグさせたりする

4. よだれの量も増えてきた

 

これらの様子が見られたら、そろそろ離乳食スタートのサインです。

赤ちゃんの便の状態や体調を見て、調子の良いときから始めてみましょう。ただし、離乳食スタートは原則、量を食べておなかを満たすのが目的ではありません。量を意識するのは1歳前後の離乳後期や完了期です。特に離乳開始から中期にかけては、まず今まで母乳やミルクだけだったお腹をびっくりさせないように、そして、初めての口あたりや味に慣れなれさせることが目的であることを忘れないで下さい。

又、赤ちゃんが他の味を嫌がった場合は、すぐに止めてかまいません。離乳食を与える全ての期間においての鉄則は、“無理強いしない”“好き、嫌いを決めつけない”こと、です。食事は楽しいもの、であって、イヤなものであってはなりません。

特に、はじめは、“なれる”ことが最大の目的。受け入れなかったら気にせず、1週間程、スタートをずらしましょう。赤ちゃんの“食べたい”というタイミングをつかむことが大切です。

早い子で5ヶ月前後、遅い子で7~8ヶ月前後でスタートすれば十分です。逆に4ヶ月以前は、消化期間の発達が不充分ですから、母乳やミルクだけでも全く問題はありません。

 

離乳食を始めるにあたって、まずしっかりと頭に入れていただきたいことがあります。

それは離乳食の真の目的についてです。

 

ミルク以外の食物を取り入れる習慣付けと、多くの食材に慣れ、咀嚼を学び、偏食を防ぎ、食事のマナーと楽しさ、食への感謝を自然に身につけさせ、バランスの良い宿習慣をしっかり身につけること。

 

これこそが離乳食の最大の目的であることを忘れてはなりません。

量を食べることではないのです。この生きる上での大切な土台を2歳までに身につけさせることが離乳食の目的と思ってください。

量を食べるかどうかは、このあと、断乳後、成長とともに必ず変わってゆくからです。

離乳食は食事の楽しさを覚えるはじめでもあります。生きてゆくうえで食事は必ず必要なもの、それを楽しくできることが大切ですね、食事は義務でも強制でもなく、自分を育む大切なこと、食べられるということは健やかであるということ、食の恵みを受け、食の味をよろこび、食に感謝するということです。ですから離乳食を与えるとき、焦ってはダメですし、怒ってもダメ、不安げな表情もダメですし、機械やおもちゃにものを運ぶようなやり方もダメ、まず楽しく、嬉しく進めてゆくことが大切です。

 

義務や強制では食欲も軽減してしまいます。家族と同じ時間を共有する大切な時間でも有りますから、2回食以降はできるだけ家族揃って、TVを消して、食事に集中しながら、笑顏で、おいしいね、と楽しみながら食事しましょう。

子供が食事に集中しなくなったら、さっさと終わらせて構いません。好きなものでごまかしたり、他のものに興味をひかせながら口にものを運ぶようなことはしないで構いません。

食事だけに集中する環境づくりが大事です。食べないからといってがっかり顔をしたり、怒ったりもしないこと。

いらない?じゃぁごちそうさま、またあとでね、とサッと切り替えることが大事です。

 

おとなにも調子の良い時悪い時、気分の乗る時、乗らない時があります。

子どもも同じです、食べないから、と言ってがっかりする必要はありません。食べない時はさっさと片付け、またあとでトライすればいいと気楽に考えてください。2歳までは、ミルク以外の食事習慣に慣れ、食材を増やすことで偏食を防ぐ、ということが第一目的であることを忘れないで下さい。また回数や量にこだわらず、その子の食が進むタイミンを見計らうのも大事です。

 

 

 

 

 

カナダでの最初に与えるものとして医師や看護師からすすめられるポピュラーなものは、アップルソースやライスシリアルでしょう。日本式ならおかゆやスープですね。

カナダでは市販のものを使うのが一般的で指導もそのようにされますが、これは市販のものが安全であり、かつ栄養素の配合やビタミンや鉄剤など加えてあるので、多くの人種を抱えるカナダでは、指導しやすいこともこれら市販品を使う理由になります。これらのものを使うのは簡単ですし、使いやすいので最初はこれらを使っても構いませんが、できるだけいろいろな食材に慣れさせてゆくことが離乳食の最大の目的ですから、できるだけ食材を選び、調理したものも取り入れましょう。

 

 

 

スタート時期は糖質のものから入ると、胃や腸への負担が少なくて良いでしょう。はじめての時はどろどろのもの(ヨーグルト状)を、2~3さじからはじめます。良く食べても食べなくてもはじめはそれでおしまい。その後、排便の状態、アレルギー症状などに注意して、次の日も同じで、3日目は、5~6さじにふやしてかまいません。でも、いやがったらすぐSTOP!です。

こうやって、量を少しずつふやして1週間、問題なければOKです。でも、どんなに食べても1回量は、小さな茶碗に1/2くらいで十分です。

 

新しい食材は3~4日ごとに加えてゆきましょう。でもその場合常に1種類だけを加える事、それを3日試して異常がでないか(下痢、便秘、発疹など)を確認した上で、また次の新しい食材、と、ゆっくりですが、確実に食材を増やしてゆきましょう。はじめての食材を2つ以上、一緒に与えるのは絶対にしないでください。何らかの異常(アレルギー症状や排便の異常など)があった場合、食材の原因を追求しにくくなります。はじめての食材はいつも単体で加えて下さい。

 

そうやって、毎食、常に主食、おかず(3種類以上の食材)、スープまたは飲み物で構成しましょう。

離乳食には水分が必須です、固形物2の後に水分1ですすめ、食後の歯みがきと水分で口を流すことを忘れずに。

子供は小学生頃まで3時間おきにエネルギーが低下します、ですから3時間毎の食事は大切です。おやつや夜食などは子供のエネルギーの補給として行うものですから、決して甘いお菓子を食べる目的ではありません。食事の延長として考えてください。

一回食が少ない子なら早めに2回食以上に増やして少しずつ食べさせても構いませんし逆にすごく食べたがる子なら1回食をドカンと大量にあたえないで、2日以上に分けて適量で進めてお腹に負担がかからないようにしましょう。

1歳までは腸内細菌は十分ではありませんので、ドカ食いは腸に負担をかけてしまい、消化不良を引き起こす原因にもなります。

また2回食~3回食までは母乳やミルクは大事な栄養源ですから、こちらは離乳食と別に3~4時間おきに与えて構いません。

離乳食期は偏食予防も大きな目的ですから、薄味に慣れさせることで好き嫌いを予防します。塩味、しょうゆ、甘みなど、おとなにはほとんど分からない程度でも十分です。

又、食べなくても、きらいだと思わないで。数時間や数日あけてあげたら食べたりしますし、調理法を変えたら食べたりします。赤ちゃんは毎日成長し、毎日学習しますから、その時うまく飲み込めなかったものも次の時はすんなり飲み込める時もありますし、日によって気分も違うものです。

好き嫌いは親が作るものです。ニコニコ笑顔で、おいしいね、と食べさせてあげることが大切です。

お母さんがまずそうな顔をしたり、嫌そうな表情や怖い顔で上げると、その食事そのものが他のsくないですし、おいしいものではなくなってしまいます。2歳までの子どもは親の表情(特にお母さん)の表情でものの良い、悪い、楽しい、楽しくないを決めてしまいます。まわりのおとなが食事をいつも楽しそうにしていることは大切なことです。

 

 

食事のペースができてきて、口をもぐもぐよく動かし、意欲的で、1回の食事量が全体で茶碗1杯くらいになってきたら3回食に移行します。これからが離乳食の本番です。月齢で言えば9ヶ月前後から。でもこの頃の赤ちゃんは知能もぐんと発達して、いたずらしたり、遊び食べになったり、食欲にむらが出たりしがちです。食事にはけじめをつけて、遊び出したら切り上げ、だからといって、おなかがすいただろう、と間におやつを入れてごまかしたりはしないようにします。

口の動きが上手になってきたら、歯茎でかむのが上手にできるようになってきます。少しずつ食事の中に硬いものとやわらかいものを取り混ぜて与えてゆきましょう。3回食の内、1回くらいしか全量食べないときがあっても、あせらずに。1回はきちんと食べるなら、その時間帯を中心に進めてゆけばいい、と思ってください。

食事は必ず座って集中できる時だけにしてください。途中で終わってしまったら、また時間をおいて与えて構いませんし、3回食にこだわる必要はありません。一度にたくさん食べられる子と、少しずつ、こまめに食べる子もいるのですから。きちんとした一日数回の食事習慣はもっとあとから身につけてゆくことができます。「ながら食べ」は悪い食習慣をつけてしまいます。小さなうちはテレビなどを見せながらごまかしながら食べさせる、ということはしてはなりません。

1歳~1歳半、時に2歳くらいまでにじっくりと時間をかけて、大人と大差ない硬さの食事内容に持ってゆきます。この間のミルクは1日合計400~600㏄に押さえます。母乳は好きなときに好きなように飲ませてかまいません。栄養の主体が離乳食に移行してゆきます。

1歳になってもミルクや母乳ばかりほしがって、食事量が増えてゆかない場合、思い切って断乳すると食欲が出てくる場合もあります。でも、この方法は1歳以前では行わないでくださいね。

離乳食はあまり食べないのに、おやつはよく食べる、おやつをほしがって困る、というのをよく聞きます。これは、離乳食が途中の段階で、おやつを与えて、甘い味(=心地よい味)を覚えてしまったため。おやつは好んで食べるものですが、栄養の助けにはなりません。離乳食を進めているときは、おやつはなくてもかまいません。3回食が完了して、断乳してからで十分です。

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